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日曜の夜、眠れないのはあなただけじゃない!週明けをゴキゲンにする睡眠術

更新日:2024年9月17日

日曜日の夜から月曜日の朝にかけて眠れない人、日曜日だけ眠れない人は案外多く、しかも万国共通で日曜不眠と呼ばれています。日曜日の夜に眠れなくなってしまう理由と、日曜不眠の9つ対策について解説します。

日曜の夜、眠れないのはあなただけじゃない!週明けをゴキゲンにする睡眠術

実は、日本だけじゃない、日曜不眠


日曜の夕方ごろから「ああ、休日が終わっちゃうな」「明日は朝から会議だな」と休み明けのことが頭を過ぎり、憂うつな気分になる……サザエさん症候群、あるいはブルーマンデー症候群と呼ばれるこの現象。憂うつの度合いはともかく、何となく思い当たる人って多いのではないでしょうか。


他の日は眠れるのに日曜の夜だけ眠れないという睡眠障害について、2010年頃から話題になり、日曜不眠(Sunday Night Insomnia,Sunday-Somnia)」と呼ばれています。英米で行われた調査では、労働者の75%が日曜日の夜の何らかの不安感を経験しており、47%は日曜の夜の気分を「最悪」と回答しています。恐怖や不安をまったく感じない人はわずか22%でした。

 

2017年の調査では、23%の人が眠りづらさを訴えた日曜日が不眠曜日ワースト1となりました。ワースト2位の月曜日ですら眠りづらいと答えた人は8%。月曜日と比べ、日曜日は実に3倍も眠りにくいというわけです。逆にいちばん眠りやすいのは木曜日で、眠りづらいと答えた人は2%でした。

 

睡眠時間が短くなるほど不安が募り、不安が募るほど不眠になる傾向があります。日曜不眠で週明け最初の朝を睡眠不足で迎えると、その週、不安と不眠のループから抜け出せなくなるリスクがあります。日曜不眠から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。

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なぜ、日曜日の夜は眠れないの?


2021年3月にリプトンが行った調査によれば、もっとも憂うつに感じるのが月曜日と78.5%の人が回答しています。また、医学データによれば、心臓への負荷がもっとも高くなるのは月曜日の午前中で、男性の自殺がもっとも多いのも同じく月曜日の午前中。文字どおりブルーマンデーを迎えるにあたり、眠れない人が増えるのもうなづけます。

 

加えて、週末に普段の睡眠習慣が大きく変化することも原因に挙げられています。金曜・土曜は深夜まで楽しみ、週末の朝はゆっくり朝寝。こうして平日の睡眠習慣が破壊され、体内時計が狂ってしまいます。だから、平日のようには眠れないのはもちろん、せっかく早く床に就いても寝つけないまま、布団の中で悶々とする。そのうち週明けにしなければならないアレコレを数えたり、気になりだしたりして、ますます脳は覚醒。睡眠で脳を休めるどころか、オーバードライブしてしまうというわけです。

 

レジャーやイベントなど、普段と違った行動が多い週末は肉体的にも精神的にもいつもと違う疲労をためがちです。そういった非日常的なイベントを自覚的に行っている場合、自然と日曜日の夜は「今日は湯舟に長く漬かろうかな」とか「消化のよい軽めの夕食にしようかな」という考えも浮かぶもの。ですが、無自覚な場合、ついハッスルしすぎて体調不良を起こしてしまい、それが不眠につながることもあります。たとえば、普段行きつけないジムに週末に行って、「あれ、こんなのラクラク、まだできるぞ~!」と飛ばしすぎたそのツケが日曜日の夜、訪れて、筋肉の炎症が冷めず寝つけないということも。もう一つ、睡眠を妨げる原因として金曜・土曜の多量飲酒も挙げられています。


ふだんの睡眠・覚醒のリズムを週末に完全に破壊してしまわないことが、日曜不眠を予防して、次の週を充実して過ごす鍵なのです。



日曜の夜にぐっすり眠るためにできる9つの対策


わたしたち人間の体内時計である概日リズム(サーカディアンリズム)、実は、約25時間です。自転速度24時間の地球上での暮らしに最適化するために、体内時計は毎日、誤差1時間を調整しています。体内時計を合わせるために用いられるのは、光や時計など時間がわかる視覚情報と、食事・通勤・通学・運動などの生活習慣です。

生活習慣が乱れると、体内時計の同調作業がうまくできず、狂いが発生します。すると、睡眠・覚醒のリズムも滞ってしまいます。週末を迎えるにあたり、乱れた体内時計のリセット作業を意識的に手伝ってあげることが日曜不眠の予防の基本です。


日曜の夜、眠れないのはあなただけじゃない!週明けをゴキゲンにする睡眠術

対策1  金曜日に多少残業しても今週の仕事を終わらせる

日曜日の気がかりをなくしておくことが、日曜不眠とブルーな気分を予防します。何よりゴキゲンに週末を過ごせますし!

どうしてもやり残したことがあれば、ToDoリストはこの時点で作成し、「月曜に思い出せばいい」と週末は忘れて過ごすことです。モヤモヤすること、ムカついたことなど書きだすのもお勧めです。ただし、そういったデスノートの類の書きつけを週末に開いてはいけません。


 対策2  金曜・土曜日は早い時刻からおいしくお酒を楽しむ

飲み過ぎ、深酒はしないこと。多量のアルコールは睡眠を阻害しますし、遅い時間までの飲酒は睡眠のサイクルを破壊します。


 対策3 週末は朝寝より午後の早い時間のお昼寝を

朝寝、気持ちいいですよね。だけど、長時間のマラソン睡眠(寝だめ)は結局、適度な活動による健康的な疲労感を得られず、睡眠サイクルを乱すだけです。休養なら、午後の早めの時間のお昼寝をお薦めします。ただし、午後遅い時間になると夜、寝つきにくくなります。


 対策4  仕事の準備が必要なら日曜日の午前中まで

スケジュールチェックとか資料の準備とか、どうしてもどうしても気になるなら、日曜日の朝、早起きして午前中のうちに済ませましょう。早朝に光を浴びると体内時計を進めて、早い時間に睡眠リズムが訪れるので、日曜日に早起きすれば一石二鳥です。午後からは、身体を動かして気分転換とリラックスを。楽しい休日をお過ごしください。


 対策5  日曜日の夜は眠る1時間前からデジタル機器を使わない

ブルーライトは睡眠を妨げます。ことに、夜遅くに強い光を浴びると体内時計を遅らせ、睡眠の訪れを遅らせます。ふだんの日も同じですが、少なくとも日曜日の夜はインターネットやゲームは控えめに。入眠1時間前にはパソコンもスマートフォンもスリープにして、朝までさわらないようにしましょう


 対策6  日曜日の夜は眠くなってから布団に入る

早寝しようと思う気持ちはわかりますが、あまりに早い時間に早く床に就いても焦るだけです。眠気が訪れるのは起床から16~18時間後。早く寝ようと思ったら、逆算して早く起きましょう。床に就くのはふだんどおりに、眠くなってからでOK。それまでは長い入浴や好きな音楽、読書などで自分を楽しませてあげてください。✕ブルーライトを発生させるパソコン、スマートフォン

 

 対策7  仕事のメールチェックは月曜日の朝まで待つ

読んだら絶対返信したくなるし、返信しないと気になってしまいます。どうしても、メールやSNSをチェックするなら午後までに。布団に入ってからは絶対にダメです。


 対策8  視床下部を癒す頭部のマッサージ

頭部の緊張があると深い眠りにつけません。デスクワークで眼精疲労が続いている人は、しっかりほぐされてリラックスした状態・その感覚を知っておくことが大切。頭皮のヘッドマッサージではなく、ストレスや負荷がかかっている視床下部を刺激する頭と首の境やあごまでケアを。

 

 対策9  心理カウンセリングで不安を解決

日曜日の憂鬱をクリアにするなら、心理カウンセリングも一つの手段になります。

①日曜の夜の不安感を引き起こしている特定の悩みや問題を解決したい

②自分に向き合うことで日曜不眠の原因を特定して解決したい

どちらの場合も、カウンセリングは有効です。もしわかるなら、いつからどんなことがきっかけで不眠が始まったか、来談前にまとめておけば、より効果的です。



今のあなたの曜日ごとの処方箋


月曜日から日曜日まで、それぞれのタイミングでできる処方箋になります。お試しください。


日曜日深夜~月曜日早朝 のあなたへ

寝つけなくても、お布団にくるまれて、のんびりした気持ちでリラックスすることで脳疲労はとれます。今、眠れないご自分を責めてもしかたがありません。

体内時計は自動巻きではありませんし、戻すのに時間がかかりますが、調整は可能です(ちょっとした工夫が必要ですが→巻末の関連記事をご覧ください)。

今が、もし深夜過ぎなら、もう眠るのをあきらめて、ツン読や読みかけになってる本のページを開いてみるとか、やりかけの趣味を仕上げてみるとかしてみましょう。ブルーライトを浴びることと飲酒以外で、ご近所・ご家族に迷惑にならない気分転換ならなんでもOK。今、治安がいい場所にいるなら、ジョギング・ウォーキングもオススメです! なぁ~に、朝1~2時間横になれば、月曜日1日くらい、どうにか持ちますよ。今は焦りと憂うつな気分から離れて、夜をお楽しみください。


 日曜日 のあなたへ

日曜日や連休最終日にいつも眠れないのに、仕事をしようとしてるなら、その手は月曜日まで止めてください。今日は割り切って楽しいことをしましょう。忘れるのも大切(脳のためです)。「これやっておかないと」という焦りがあなたの脳を誤作動させてしまいます。同じハードワークするなら、身体のほうをいじめて疲れさせてください。サウナやお風呂もいいですね。


 土曜日 のあなたへ

平日の疲れをとるのにお昼過ぎまでゴロゴロしたい、そのお気持ちは痛いほどわかりますが、それがかえって日曜不眠をつらくするだけ。遅くとも午前中のうちに起きて活動してください。週明けを考えれば日曜日は早起きが◎。もし、今日どうしてもお仕事されるなら、午前中までで切りあげて午後から遊ぶか、今日がんばってしまって、日曜日を完全にオフにするか、どちらかに決めましょう。


 金曜日 のあなたへ

お仕事が気になっている方は、今日もうちょっとがんぱって片づけられるものは片づけてしまいましょう。週末に気がかりを残さないように。明日は休日ですし、夜更かししたいですよね? 気持ちはよくわかります。ただ、日曜日や連休最終日に眠れない人であれば、日曜日の夜と月曜日の朝を安心して迎えられるようになるまで睡眠週間づくりとして、遅くとも0時までに就寝されるのが無難です。


 木曜日 のあなたへ

睡眠負債を抱えた方のハッピーナイト★今夜は統計的に一週間でいちばん安眠できる日です! 寝だめするなら今夜!


 火曜日・水曜日 のあなたへ

睡眠ホルモンの影響で自然に眠りにつけるのは起床から16~18時間後になります。日曜日や連休最終日に眠れない方は、しっかりした睡眠習慣をつくるために起床時間から逆算した就寝時間をおためしください。


 月曜日午前中 のあなたへ

よく眠れなくてお疲れでしょう。お昼休みまでもうひと踏ん張り!がんばってください。お仕事も大事ですが、お昼休みまでに、自分にごちそうしてあげるスペシャルランチを考えておきましょう。お昼休みを過ぎれば、退勤時までは乗り切れます。どうしてもおつらいときは、スマホかPCでアラームかけて15分昼寝を。大丈夫、あなたならきっと乗り切れます!

 

睡眠習慣は崩れても立て直すことはできます。焦らず、ゆっくり整えていきましょう。



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